紙の節約が地球を守る!?紙の無駄遣いと森林破壊の関係と対策
毎日使うティッシュやトイレットペーパー。学校や仕事で使うノートやコピー用紙など私たちの暮らしに欠かせない紙製品。
近年では、プラスチックの使用削減に伴い、代替品として紙製品が多く使われていますが、だからといって紙の使用が環境になんの影響もないというわけではありません。
森林伐採
「紙」は主に森林資源を使って作られています。
世界中で森林破壊が問題となっています。その原因の一つに、紙の原材料として利用するための過剰な伐採が挙げられます。
森林破壊と温暖化の関係
地球温暖化の深刻化の原因の一つに、森林破壊が挙げられます。
地球の気温は、近年高くなってきています。これは二酸化炭素やメタンなどの『温室効果ガス』が大気中に増えすぎたことが原因です。
そしてそれを加速させているのが、温暖化の原因である二酸化炭素の吸収源である森林が減少していること。
植物は光合成によって、二酸化炭素を吸収し、酸素と炭素を作り出していますが、近年多くの森林が伐採されていることで、二酸化炭素が増え続けていると考えられています。
土地開発や森林火災による森林破壊もありますが、紙の原材料として利用するための過剰な伐採も原因の一つです。
森林破壊の影響
森林破壊は温暖化以外にも、地球に様々な悪影響を及ぼします。
異常気象
世界各地で甚大な被害をもたらしている自然災害や異常気象にも、森林破壊は深く関わっています。
温暖化の原因となる二酸化炭素を吸収してくれている植物が減ることで、空気中にある二酸化炭素濃度が高まっていき、更に温暖化が進みます。
温暖化が進むと、大気中により多くの水蒸気を蓄積し、気候変動が起こり、一度に大量の雨が降ったり、台風の勢力が強くなると考えられているからです。
異常気象による被害は年々増加し、人々の暮らしを破壊していきます。
生態系が崩れる
森林破壊は、多くの野生生物を絶滅の危機に追いやる原因となっています。
森林にはさまざまな野生生物が存在しており、そこに住む生物は食物連鎖などでバランスをとることによって生態系が成り立っています。
しかし、森林破壊により、食物連鎖のリズムを壊してしまい、そこに生活していた生物が生きられなくなることがあります。
森林は生物が生きる上でも重要な役割を担っているのです。
かしこい「紙」の使い方
近年、切符のかわりにICカードを利用して電車に乗ったり、本や雑誌は電子書籍で読むことができるようになりました。
身の回りでペーパーレス化を実感する機会が増えてきましたが、実際に私たちが紙の使用を減らすにはどのようなことをすれば良いのかをご紹介します。
印刷は必要な分だけ!
書類を印刷するとき、予備のために多めに用意することがあると思いますが、本当に必要な数だけ印刷して、無駄の無いようにしましょう。
両面印刷をする
両面印刷にすれば利用する紙の量は半分になります!プリンターの設定で両面印刷ができるものも多いので、活用してみましょう。
資料を電子化する
会議などで使用する資料を電子化してみましょう。スマートフォンやタブレット、パソコンで読み取れるようにしたり、スクリーンで表示させのも便利かもしれません。
裏紙をメモに活用する
印刷して不要になった紙はメモとして再利用しましょう!新しいメモ帳を使わずに裏紙を使うことで、紙の使用を減らすことができます。
家庭では広告の裏やカレンダーの裏を使うのもおすすめです。
エコバッグを持ち歩く
プラスチック製のレジ袋の有料化に伴い、紙のレジ袋を使用しているお店が増えましたが、プラスチック製のレジ袋を断るときと同じように、紙袋の使用もやめて、エコバッグを使うようにしましょう。
毎日生活していると、「紙」を使わないことはとても難しく、不可能に近いですよね。ですが少しの工夫で使用量を減らすことはできます。無駄に使いすぎている紙の使用を減らして、美しい森林を守るため、少しずつ協力していきましょう。