私たちが節水する理由。深刻化する世界の水不足と向き合おう。
現在世界中で深刻化されている水不足。蛇口をひねれば簡単に水が手に入る日本で暮らしていると、水不足について考えることは少ないのではないでしょうか。
ではなぜ、日本で暮らす私たちが節水をする必要があるのか。深刻化する世界の水不足についてご紹介します。
私たちの暮らしを支える水
私たちは一日を通し、日常生活のあらゆる場面で水を使っています。
飲み水はもちろん、水は料理に使われることも多く、食材や食器を洗うときにも使います。歯を磨くときや顔を洗うときにも水を使い、一日に何度もトイレに行って水を流し、洗濯をするとき、お風呂に入るときにも水は欠かせません。
また、学校、オフィス、ホテル、飲食店などでも多くの水を使用し、公園やテーマパークでは大きな噴水が設置されていることもあります。
そして、私たちが食べているお米や野菜など、農作物の栽培にも大量の水が必要になります。
毎日の暮らしの中で欠かせない資源『水』は、私たちが気づかないところでも大量に使われているのです。
日本人の水の使用量
日本人1人あたりの水の使用量は1日約235リットル。これは世界平均の約2倍。日本をはじめ、先進国や人口が多い地域では水が多く使用されています。
また、その多くは家庭で使われていて、その中で最も多く水を使用するのはお風呂とトイレ。入浴時、湯船に浸かる文化がある日本ならではの結果かもしれませんね。
また、現在新型コロナウイルス対策で、多くの人たちが手洗いやうがいに気を配ったり、お家時間が増えたことから更に使用量が増えていると言えるでしょう。
水は無限ではない
地球が水の惑星と呼ばれているように、地球の70%が水でおおわれています。
地球に水はたくさんありますが、そのうちの約97.5%は海水です。そして淡水の多くは南極や北極の氷なので、人が飲むことのできる水の量はたった0.01%。
私たちの生活の中で最も重要と言える資源『水』は決して無限ではない貴重な資源なのです。
世界中で深刻化する水不足
地球環境の悪化により世界中で水不足が相次いでいます。
現在私たちが毎日飲んでいる水。コンビニではおいしい水が簡単に手に入り、水道からは当たり前のようにきれいな水が出てきます。
一方世界には、未だ6億人以上の人々が、川や湖、整備されていない井戸から水を汲み生活しています。
泥や細菌などが混じった不衛生な水で生活をしていると、抵抗力の弱い子どもたちは様々な病気にかかってしまいます。そして現在も毎日のように多くの命が失われています。
また、近くに川や湖がない村に住む子どもたちは、毎日1日中水汲みに追われ、学校へ行くことができていません。
節水はCO2削減にも繋がる
水をきれいにするための浄水場、汚れた水を浄化する下水処理場、家庭や学校など様々な場所に水を届けるポンプなど、私たちが水を使うと、さまざまな場所でエネルギーが使われ、CO2が発生します。また、お湯を沸かすと更に大きなエネルギーが使われることになります。
現在大きな問題となっている地球温暖化。地球温暖化の原因となっている温室効果ガスには様々なものがありますが、その中でも二酸化炭素は最も排出量が多く、温暖化への影響が大きいです。
実は、節水をすることは、二酸化炭素を減らすことにも繋がっているのです。
世界の水不足は、日本で生活する私たちにとっても無関係ではありません。私たちが水に困ることはありませんが、私たちが使っている水は多くのエネルギーを使って様々な場所へと届けられています。
私たちが節水を心がけることは地球環境への配慮のきっかけになります。
ひとりひとりの考え方や行動の変化は、地球環境や世界中の子どもたちの豊かな暮らしを守ることに繋がっていくのです。